作曲家の意図に沿って磨き演奏する
ピアニストは心の意のままに感情を表現しているのではなく、弾けないパッセージはないという完全性のもと作曲家に忠実です。心の意とは生まれつきの善良な本性であり、直接に音楽には反映されないが、音楽的才能をコントロールしているものでしょう。この道徳的美点を天から与えられた者は、聴衆に披露するという義務、いわゆる使命が期待されます。
バロック時代のバッハは耳と心を清めてくれて、古典派のモーツァルトやベートーベンは生命、発展、変容などドラマチックな性格です。さらにロマン派のショパンなどはあまりにも甘美な陶酔に浸る音楽で、印象派のラベルとドビュッシーは感覚的です。私達の生活にバランスと円満さを与えるために、彼らは真の理解者であり、突如、心が通じ合う存在でしょう。